バイクの王者とも言われているハーレーは、カスタムパーツが豊富で世界に一台の愛車に作れることでも有名です。
三拍子の音
ハーレーのエンジンから聞こえてくる独特の三拍子は、ハーレーの代名詞とも言われるものです。エンジンの回転数を下げてアイドリングすると、不規則なリズムの三拍子を奏でます。
このリズムや音のファンも多く、ハーレーの魅力でもあるのです。
アメリカでは「ポテトサウンド」と呼ばれていて、エンジンをかけるときの音が「ポテト、ポテト、ポテト」と聞こえることからこの名称がつけられました。
三拍子を奏でるのは、ハーレーのアイデンティティと言われる「45度Vツイン」があるからです。この「45度Vツイン」は2つのピストンがたった1つのピンで連結されているので、アイドリングをするときに2つのピストンが近い位置で爆発します。この2つの爆発が重なることで、1つの音に聞こえます。それが変則的な三拍子に聞こえる仕組みです。
また「45 度Vツイン」だけでなく、様々なアイテムによって三拍子の音を出しているのも特徴的です。点火システムやフライホイールなども音に影響を与えます。点火システムはガバナーと言われる進角装置があり、クランクの遠心力を使っているので独特のリズムで点火します。
フライホイールは回転数が低くてもホイールが受け止めるため、エンストせずに低い回転でも回り続けるのです。特に昔のモデルは重めのフライホイールを採用していたりしているので、三拍子が出やすくなっています。現代に発表されたモデルでもカスタマイズを工夫することで、独特の三拍子に近づけることも可能です。